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ソレは、二十歳になってか……ら……?
第3章 後編

 がばっと起き上がって、冷蔵庫に向かう。
 開けるとドアポケットに、細い瓶に移したうんちゃらウォーターが入ってた。
 るりは偉いね。マメにこゆことすんだよな。捨てちまったりしねーのが、いかにもるりらし…………

 …………隣にも、瓶が有る。
 中には、サイコロ状に切った果物と、ピンクの水。

 …………これ、サングリア?
 残ってんの?
 ……残ってんね?
 ………………飲んじゃう?

 そーっと、周りを見回す。
 誰も居ねー……当たり前だ。
 るりは、風呂。朔と姫ちゃんは、仲良く帰った。
 これ、飲んだら、どーなんだろ。
 とりあえず、美味い!……って思う事ぁ、はっきりしてんねwww
 その後ぁ、どーなんのかな。前に飲んだ時の事ぁ、憶えてねーけど……

『……家ならぶっ倒れたって、なんとかなるんだ。』

 っだよねー、朔先輩!!!!
 どーなったって、家だもんな!!……と、脳内朔にうんうん頷く。

 っし。飲んじゃうもーん。
 ぶっ倒れたら悪ぃから、瓶持って、水のペットボトルも持って、ソファに移動する。ここならぶっ倒れてもるりが俺を運ばねーで済む。

「るり、めーわくかけたら、ごめんっ」

 風呂から出てくんの待ってたら、止められちまうもんねー。
 俺はサングリアを一口、瓶から直にラッパ飲みした。

「…………っわぁあ……」

 なに。

 なに、これ。

「……旨ぁああっ……!!」

 すげー……すっげー、うめー……!!
 こんなうめージュース、のんだことねーよ……!って、ジュースじゃねーけど!!
 もっと飲んじゃおっと!!
 ……るり、天才……!

「光?」

 ……ん?
 
 ……るり……?

 急に、ぼわんと、耳が聞こえにくくなった。

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