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第47章 悪とエロは、眠らない

　確かに楓先生に連れられ帰国した当初の自分の態度は、酷かった五歳から他人は、全て敵と教え込まれ実際に戦場を駆けてこの手で人を葬って来たのだ14歳近くまで…両親の記憶さえ遠く忘れていた日々だった…。
　帰国し温かく迎え入れてくれる事も、当時の自分は疑っていた誰とも喋らず目を合わせ無い…殺人、強奪、暴行が日常の世界から戻って平和だからと納得出来る筈も無い…現に日本でも毎日悲惨な事が起きている、所詮は偽物の平和だと疑う余地も無かった…そんな自分を人に戻してくれたのが楓先生だった本当に感謝し今も頭が上がらない、彼女は本当に全てを晒して自分にその身体と心で人を教えてくれた恩師であった…。
　楓が笑いながら当時の事を美伽達に語っていた、あの頃は私も少し若かったから随分悩んだのよぉ～それでも、仁君を救うなら最後まで面倒みようとね一大決心したんだよ！
　美鈴が楓に冗談交じりに身体も使って、手取足取りとか？
楓は躊躇無く勿論よ身も心も全てを捧げてよ！
　私にだって当時婚約者位居たのよでもね、子を救えるのは私だけと確信しちゃったのねぇ…どうしてかって私もボランティア派遣として戦場を観て経験したからよ考えてよ！
　仁君は、十歳にして戦場を生き抜いた超リアリストよ、そんな子供にどんな立派な言葉も実態の無い虚言と同意語よ…
　美鈴は、反省する様に深く頷いた…
楓「そう私が最初にした事は、私が女でどんな人間かを見せたのが始まりかなぁ～女は、柔らかい温かいからね彼の手で触れさせ確かめさせてねぇ～♪仁君！」
　全く持って事実なので、当時を思い出すと今更だが照れてしまう美伽と瞳は、楓の話しに感銘していた美伽は先生か良いかもと瞳は高校生までの教員資格も持っているらしく二人で何やら盛り上がり楓の話しに耳を傾けていた…。
　後にして思えば、この話しが切っ掛けになろうとは想いもしなかったろう…数日後戻った矢先に岳陽幼稚園花見　香園長から連絡が来た、そう元人妻の香さんだ何でも推薦枠を持つ小中高大一貫名門校から本格的に業務提携の話しが舞い込んだとの事で相談したいとの事だが良い機会なら喜ぶべき話しだから香さんに賛成しますと応えたのだが…。
　提携に先立ち、教員資格を持った先生が居るならと夏休み終盤に副担任良ければ秋より担任を試験的に互いの交流の為にも是非にとの事だった…。