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独り暮らし女性連続失踪事件
第2章 罠
自分の教え子のことを赤の他人の吉野にとやかく言われることはない。
バカにされたと思った絵美はカアーとなった。もう怖さなんかない。
「あなたに大沢君の何が分るのよ?あなたみたいな悪者に真面目な高校二年生の何が分るのよ?分ったようなことを言わないでよ!」と詰め寄っていったが、吉野は「ダメだな、あんたは、男の気持ちが分っていない」と嘲り、咥えていたタバコを絵美に投げつけると、「大沢はな、あんたが好きで、セックスしたいと思っているんだよ」と吐き捨てた。
「ば、バカなことをいわないでよ…」
絵美はそう言いながら誠を見ると、彼も「ち、違うよ、僕はそんなことを言っていない」と首を振ったが、「大沢、隠さなくたっていいじゃないか、先生に本当のことを知ってもらわないと。心配するな。今日は先生とセックスさせてやるから」と絵美のスカートに手を掛けてきた。
「何をするのよ!」
絵美は咄嗟に裾を押さえたが、その瞬間、バチバチ、バチバチと全身に激しい痛みが貫き、膝から崩れ落ちるように倒れてしまった。