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独り暮らし女性連続失踪事件
第3章 捜索
≪変わってしまった友≫
「大沢、どうしたんだ?飯田先生が辞めてから、まるで人が変わったようだぜ。いくら先生が好きだって、辞めてどこかに行ってしまったんだから、どうしようもないだろうよ。いつまで落ち込んでんだよ」
誠は新学期が始まってから誰とも口を利かず、いや、それどころか視線も合わさない。親友の賢一は心配でしかたがなかった。
「いや、そういうことじゃないんだよ。気にしないでいいから、さようなら」
以前の誠なら「コンビニでも行こうか?」と明るく誘ってくるのだが、何かに脅えているように、下を向いたまま、脇目も振らずに帰って行く。喜んでいたバイトも辞めてしまったらしい。
賢一は手掛かりが掴めないかと、誠がバイトをしていたドラッグストアに出掛けると、「大沢君の同級生?」と誠の指導員だったという牧田祥子が会ってくれた。
「はい、山川高校の二年E組、佐藤賢一です」
「同じ学校か…信じていいのね?」
やはり何かあったらしく、じっと顔を見つめ、賢一の様子を伺っている。
「どうしたんですか?」
「まあ、何かって程のことでもないけど、変な男がここに来たのよ。『坊主、ここにいたのか』ってね。特に話をする訳でもなく、ニヤニヤ笑っていただけで、『じゃあな』って帰って行ったのよ。大沢君、真っ青な顔をしてた」
「どんな男でしたか?」
「丸刈りの背の高い男よ。凄く怖そうな顔をしてた」
誠は真面目な男、そんな奴と付き合う筈がない。賢一にはとても信じられない話だ。それは祥子も同じ。
「ねえ、大沢君って真面目な優しい子でしょう。どうして、あんな奴に付きまとわれるの?」
「いや、僕もそう思ってたんです。悪い奴と付き合うことなんか、考えられないし、あんな明るかった大沢が、今は全く話をしなくなっちゃった」
「そうよ、彼、あの男が来た時、真っ青になっていた。あんな顔、みたこともない」
「大沢、どうしたんだ?飯田先生が辞めてから、まるで人が変わったようだぜ。いくら先生が好きだって、辞めてどこかに行ってしまったんだから、どうしようもないだろうよ。いつまで落ち込んでんだよ」
誠は新学期が始まってから誰とも口を利かず、いや、それどころか視線も合わさない。親友の賢一は心配でしかたがなかった。
「いや、そういうことじゃないんだよ。気にしないでいいから、さようなら」
以前の誠なら「コンビニでも行こうか?」と明るく誘ってくるのだが、何かに脅えているように、下を向いたまま、脇目も振らずに帰って行く。喜んでいたバイトも辞めてしまったらしい。
賢一は手掛かりが掴めないかと、誠がバイトをしていたドラッグストアに出掛けると、「大沢君の同級生?」と誠の指導員だったという牧田祥子が会ってくれた。
「はい、山川高校の二年E組、佐藤賢一です」
「同じ学校か…信じていいのね?」
やはり何かあったらしく、じっと顔を見つめ、賢一の様子を伺っている。
「どうしたんですか?」
「まあ、何かって程のことでもないけど、変な男がここに来たのよ。『坊主、ここにいたのか』ってね。特に話をする訳でもなく、ニヤニヤ笑っていただけで、『じゃあな』って帰って行ったのよ。大沢君、真っ青な顔をしてた」
「どんな男でしたか?」
「丸刈りの背の高い男よ。凄く怖そうな顔をしてた」
誠は真面目な男、そんな奴と付き合う筈がない。賢一にはとても信じられない話だ。それは祥子も同じ。
「ねえ、大沢君って真面目な優しい子でしょう。どうして、あんな奴に付きまとわれるの?」
「いや、僕もそう思ってたんです。悪い奴と付き合うことなんか、考えられないし、あんな明るかった大沢が、今は全く話をしなくなっちゃった」
「そうよ、彼、あの男が来た時、真っ青になっていた。あんな顔、みたこともない」