この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
独り暮らし女性連続失踪事件
第3章 捜索

二人が顔を曇らせているところに、同じパートの工藤(くどう)利子(としこ)が寄ってきた。

「祥子さん、どうかしたの?」
「ああ、利子さん。いや、あの、この子、大沢君の同級生。彼、学校でも変なんだって」
「あの佐藤賢一です。大沢とは一年生の時から同じクラスです。明るくて、いい奴ですが、春休みが終わったら、全く別人で、一言も話をしなくなって、どうしちゃったのか心配で」
賢一が自己紹介方々、事情を簡単に説明すると、利子も「そうなの…」と言ったきり黙ってしまった。
「利子さん、何か気にかかることでもあるの?」
「うん、祥子さんも、佐藤君?」
「はい、佐藤です」
「二人とも気を悪くしないで欲しいんだけど、大沢君、そんなにいい子だとは思えないのよ」
「だって、ここにいた時は礼儀正しくて、みんなに可愛がられていたじゃないの」
「確かにあの時はいい子だった。でも、それはあの日までのこと。今はそうじゃない」

利子の「今はそうじゃない」という言葉には、賢一や祥子が言っている「話しをしない」、「明るさがなくなった」という誠を心配する気持ちとは違って、穢らわしいものでも吐き捨てるような感情が含まれていた。
祥子は何故そんなに感情的になるのかしっくりせず、「利子さん、何があったのよ?お願いだから、話してよ」と聞き返すと、利子は「うん」と頷いたものの、「でも、ここじゃあ…」と人目を気にしていた。

思っている以上に、事情がある。祥子は「休憩室でも行きましょうか」と利子と賢一を連れて〝従業員専用〟と書かれたドアを開けて、店の奥に入って行った。
休憩時間になると、一杯になる休憩室だが、今は午前十時半、誰もいない。祥子は部屋のドアに鍵を掛けると、「さあ、話して」と利子に促した。

/104ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ