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独り暮らし女性連続失踪事件
第3章 捜索
≪性の奴隷≫

「お~い、大沢、こっちだ」
今日も、あの大きな男、哲也が待っている。
「元気か?」
「あ、はい」

あの悪夢の日、絵美が外に連れて行かれた後、誠は吉野からたっぷりと脅かされていた。
「おい、大沢、お前にはまだ用事があるんだ。服を着たらこっちにこい」
ようやくロープを解かれた誠はフラフラになりながらも服を着ると、吉野の前に座らされた。

「いいか、よく聞け。今日のことを黙っていれば何もしないが、誰かに喋ったら、お前と先生がセックスしている写真をインターネットで公開する。それに警察なんかに駆け込んだら、体も無事でいると思うなよ。いつも、この哲也が見張っているからな」
「大沢、よろしく」

哲也に背中を叩かれたが、誠はまったく生きた心地がしなかった。もう、絵美がどこに連れていかれたかなんか、頭から消え去っていた。そして、夜の十時過ぎにドラッグストアの近くで車から降ろされ、解放はされたが、誠の生活は一変してしまった。

頻繁に哲也に呼び出されては、
「余計なこと、喋ってないだろうな?黙っていれば悪いようにしないからな。吉野さんからも〝よろしく〟って言われてんだよ。裏切ると大変だぞ。今度は命があぶねえからな」
「ぼ、僕は誰にも喋ってないです、ぜ、絶対に」
「分ってるならいいんだよ」
と繰り返される脅され、その度に誠は心底おびえていた。

そして、今夜も。

「聡子さんが来てんだよ。お前、気に入られてんだな」と、バス通りを並んで歩きながら、哲也が誠の頭を叩いた。
自分の母親よりも年上の、もう五十に手が届く女とラブホテルでセックス。紐で縛られたり、踏みつけられたり、誠の神経はずたずたに傷つけられる。

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