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独り暮らし女性連続失踪事件
第4章 救出への動き
≪閉ざされた心≫
「校長先生、警察から電話があったって本当ですか?」
根本先生が校長室に飛び込んできた。
「そうなんだ。横田副署長が間もなく見えるよ」
「何か掴めたんですね?」
「詳しいことはこちらに来てからと言ってたから、まあ、待ちましょう」
誠が補導されたという知らせは届いていないが、重い空気が校長室を支配していた。
そこに、「さあ、こちらです」と副校長に案内され、横田副署長と坂田課長が校長室に入ってきた。
「校長先生、お忙しいところ、お時間頂きすみません」
「いや、副署長さん、こちらこそ。飯田先生の件といい、昨晩は生徒のことでもご迷惑をお掛けしてすみません」
簡単に挨拶を交わすと、さっそく本題に入った。
「昨晩、パトロール中の警官が大沢誠君を見かけまして…」と坂田課長が経緯を説明した。
「この安田哲也ですが、『吉野グループ』という組織のメンバーで、今、捜査している事件でも関係があると思われている要注意人物です。大沢君はいとこだと言ったようですが、安田は親族とは絶縁状態なので、おそらく脅されていたのでしょう」
「そうですか、大沢君はそんな相手に脅されていたのですか」
「いや、校長先生、脅かされていたかはまだ断定は出来ません。そこでご相談ですが、大沢君と直接話をさせて頂きたいのですが、如何でしょう」
校長先生は生徒が悪いことをしたとは決まっていないのに、警察の事情聴取を受けさせることに抵抗があった。しかし、どんな事情であれ、その生徒が補導されれば将来に傷がつく。
「校長先生、警察から電話があったって本当ですか?」
根本先生が校長室に飛び込んできた。
「そうなんだ。横田副署長が間もなく見えるよ」
「何か掴めたんですね?」
「詳しいことはこちらに来てからと言ってたから、まあ、待ちましょう」
誠が補導されたという知らせは届いていないが、重い空気が校長室を支配していた。
そこに、「さあ、こちらです」と副校長に案内され、横田副署長と坂田課長が校長室に入ってきた。
「校長先生、お忙しいところ、お時間頂きすみません」
「いや、副署長さん、こちらこそ。飯田先生の件といい、昨晩は生徒のことでもご迷惑をお掛けしてすみません」
簡単に挨拶を交わすと、さっそく本題に入った。
「昨晩、パトロール中の警官が大沢誠君を見かけまして…」と坂田課長が経緯を説明した。
「この安田哲也ですが、『吉野グループ』という組織のメンバーで、今、捜査している事件でも関係があると思われている要注意人物です。大沢君はいとこだと言ったようですが、安田は親族とは絶縁状態なので、おそらく脅されていたのでしょう」
「そうですか、大沢君はそんな相手に脅されていたのですか」
「いや、校長先生、脅かされていたかはまだ断定は出来ません。そこでご相談ですが、大沢君と直接話をさせて頂きたいのですが、如何でしょう」
校長先生は生徒が悪いことをしたとは決まっていないのに、警察の事情聴取を受けさせることに抵抗があった。しかし、どんな事情であれ、その生徒が補導されれば将来に傷がつく。