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独り暮らし女性連続失踪事件
第6章 奪還
「このピカピカ点滅しているのはなんだ…あっ!いや、これは…」
「なんだ…これが『俺のやり方でお礼させてもらうよ』ですかね」
パソコンには男の顔写真入りで派手な広告調の画面が現れた。
悪党の吉野です。今日も悪いことをしちゃいました。
言うことをきかない男を拉致してしまいました。
女性も沢山お預かりしています。
警察のみなさん、早く捕まえて下さい。バイバイ!
マスコミの皆さん、インタビューを受けるよ、よろしく!
その時、ブルル、ブルルと机の電話が鳴った。署長からだ。
「はい、横田です」
「インターネットに面白いのが出ているが、知っているか?」
「吉野のことですね」
「そうだ。〝ハイエナ〟が久ぶりに蘇ったのと違うか?」
「署長、分りましたか?」
「こんなことをするのはあいつしかいないよな」
緊張した中でも副署長の頬が「好敵手復活」の喜びで緩んだ。しかし、そんな空気をぶち壊す出来事が起きてしまった。
「副署長、交通事故!大沢君が車に撥ね飛ばされた!」