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第6章 奪還

≪ハイエナの復活≫

坂田課長は署に戻ると、署長、横田副署長それに特命で事件を追っていた橋本刑事に誠から聴取したことを報告した。

「これも吉野か。とんでもないことをしやがる」
「『伊藤聡子』と名乗っているらしいが、本名、山根(やまね)聡子(さとこ)、モルヒネを闇に流した疑いで看護師を首になったあいつだな。合成麻薬はこいつだな」
「安田哲也はフルコンタクト空手の有望選手だったのに、こんな道に入りやがって」
「〝芳子〟は少女ポルノで有名な三咲芳子だな」
「悪い奴らが集まったもんだ。素人は獣医の加藤だけか」

顔が割れたところで、全員からため息が洩れる。そこに組織犯罪担当の若手の大下刑事が飛び込んで来た。

「大変です！直ぐにパソコンを見て下さい」
「どうしたんだ、大下」
「いいから、これを見て下さいよ」

大下がパソコンを叩いて展開された画面にはとんでもないことが掲示されていた。

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「おい、なんだ、これは？大下、クリックだ」

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「田村、お前ってやつは…」

横田のつぶやきに署長も「やはりハイエナだな」と返した。