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午睡の館 ~禁断の箱庭~
第2章 後編

先ほどのミルクティーが少し苦いと思ったのはこのせいだったのだと、渡邉は自分の無防備さに歯噛みする。

「先生……ごめんなさい、私……知らなくて……」

涙目でそう言って覗き込んでくる櫻子の瞳は、嘘をついていなかった。

「とう……ぎ……」

分かっていると伝えたいのに、痙攣した舌はうまく回ってくれない。

意識も徐々に白み始め、渡邉は必死に自分を奮い起こすがまったく効果がない。

「お兄様、お願い! 先生を助けてっ!!」

必死にそう言い募る櫻子を、雅弥は冷たく突き放す。

「放っておけば元に戻る。だが、お前には罰を与えないとな。私以外の人間に好意を抱いた罰を――」

(やめ……ろ……!)

その言葉を聞いたのを最後に、渡邉の意識は混濁してしまった。



「お兄様! 本当に先生は大丈夫なんですかっ?」

雅弥に床に押し倒された櫻子が、パニックになってそう叫ぶ。

「ああ、今のところはな……。お前次第だ」

雅弥はそう言うと、スーツの胸ポケットから注射用のアンプルを取り出して見せる。

「お前が大人しくしていたら、もうこれ以上投与しない」

「………っ!!」

櫻子の制服のブレザーを脱がせると、雅弥はじらすようにプチプチとシャツのボタンを外していく。

あらわになった薄桃色のブラジャーを押し上げると、真っ白な乳房が零れ落ちる。

「ああ、先生の意識がまだあるな。見えるか、私が触らなくても、見られているだけで櫻子の乳首はそそり立っている」

「いや……!」

咄嗟に胸を隠した櫻子の腕を、雅弥はあっけなく解いてネクタイでひとまとめにしてしまった。

執拗に胸への愛撫を繰り返す兄から与えられる快感の渦に巻き込まれないよう、櫻子は必死に歯をくいしばって耐える。

しかしその先端を口の中に含まれた時、その決意はもろくも崩れた。

「ひゃう……」

その喘ぎに、雅弥の口角が上がる。

「足を開け」

「お兄様……!」

「開きなさい」

嫌がる櫻子の鼻先で、雅弥がちらりと渡邉に視線をやる。

櫻子は観念して、少しずつ両ひざを外にずらす。

タータンチェックのスカートから白い太ももが露になる。

その姿に、雅弥は感嘆の溜め息を漏らす。

「ああ、とても卑猥だよ、櫻子……」

開かれた中心はショーツの上からでも形が分かるほど、濡れそぼり張り付いていた。  

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