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月曜日の秘めごと
第3章 パンケーキとレモネード
彼女が連れていってくれたのは、パンケーキ専門店だった。都会にあるようなお洒落な店だ。
もう午後の二時半をまわっていたけれど、店内は満席だった。三組待っているとのこと。入り口近くの空いている椅子に座って僕たちも待つことにした。
「ここ、最近オープンしたばかりで評判だから、来てみたかったの」
湊さんは笑った。
隣に並ぶと身長もあまり変わらない。そしてやっぱりすこぶる美人だった。
「須崎くんは、何してる人? 大学生?」
「あ、そうです」
「学校は?」
「月曜日は午前中だけなんで」
「今何年生?」
「二年です」
「……若いわねー」
そう言ってくすりと笑う。そういう湊さんは何歳くらいか気になったけれど、女性に歳を聞いていいのかわからずに、黙ってしまった。
店員さんにすぐに呼ばれ、席に案内されたあとも、話は僕のことばかりだった。
大学はどこかとか、サークルには入っていないのかとか、この前の友人のこととか、彼女はいるのかとか。