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月曜日の秘めごと
第4章 カボチャスープと罰ゲーム
コンビニに行くと、すでに彼女はいた。どことなく雰囲気が違う気がした。服装は変わらずブラウスだったけれど、化粧がちがうのかもしれない。
「近いから、歩いてきた」
「五分くらいでしたっけ?」
「五分もかからないかも」
歩きながら、ちらりと顔を見やる。
「あたしの顔に何かついてる?」
「あ、すみませんっ」
女性の顔をあんまりじろじろ見るのは、失礼だ。僕は慌てて正面を向き、謝った。
「ちょっと雰囲気違う気がして」
「ああ、お化粧濃いのかも。今日仕事だったから」
「午前中? なんのお仕事されてるんですか?」
「仕事というかパートだけど。スーパーのレジ」
「どこの?」
「秘密」
人差し指を唇に当てて、にっこりと笑う。そんな何気ない仕草すら絵になる。
もっと華やかなお仕事だってできそうなくらい美人なのに、それは意外な気がした。
「お昼、カボチャスープとパスタでいい?」
「はい」
家はすぐ着いた。綺麗なアパートだった。やっぱり実家暮らしではないみたいで、ほっとした。
緑色の丸い屋根が特徴的な、可愛らしい外観だった。