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8月のヒメゴト ~僕と桃香の7日間~
第5章 5日目
それは僕にとっては朗報だ。この先ずっと一緒にいてもいいという意味で。
でも、そんな境遇にあるももちゃんを思うと、それどころではない。
親からも必要とされない、愛されない子供。それがどれだけ悲しい事か…
全然大丈夫じゃないよ…僕は目頭が熱くなった。
「あれ?泣いてるの?」
ももちゃんが言った。僕は少女をさらにきつく抱きしめた。
「おにいちゃん、痛いよ」
「ももちゃんの帰る場所はね、僕のところだよ…」
「うん…そうだよね…ありがとう…」
その時の僕はまだ知らなかった。
ももちゃんの言葉に込められた、本当の意味を。
でも、そんな境遇にあるももちゃんを思うと、それどころではない。
親からも必要とされない、愛されない子供。それがどれだけ悲しい事か…
全然大丈夫じゃないよ…僕は目頭が熱くなった。
「あれ?泣いてるの?」
ももちゃんが言った。僕は少女をさらにきつく抱きしめた。
「おにいちゃん、痛いよ」
「ももちゃんの帰る場所はね、僕のところだよ…」
「うん…そうだよね…ありがとう…」
その時の僕はまだ知らなかった。
ももちゃんの言葉に込められた、本当の意味を。