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8月のヒメゴト ~僕と桃香の7日間~
第5章 5日目
『でも、この子はわたしじゃない!誰なの?』
『あなたが迷える魂にならなかったら、その子に生まれ変わるはずだったのよ』
『え…』
『その体にもう魂はない。だからあなたが使っていいのよ』
『使うって…そんな…』
『前に進んで、その子に重なるように座ればいいの。簡単でしょ?』
『でも…』
『チャンスは今だけよ。時間が経つと体が冷えて、もう使えなくなる』
『ホントに…これでお兄ちゃんに会えるの?』
桃香ちゃんは動揺した。
たぶんこれは、してはいけない事だ。しかし、愛しい人に会うためなら何だってする。もうどうなってもいい。
彼女は言われるままにした。
自分が少女の体に浸透していく…
ゆっくり立ち上がった。手を見た。温かい、血の通った、生身の体。
全く違和感はない。思い通りに動く。わたしの体だ!
『あなたが迷える魂にならなかったら、その子に生まれ変わるはずだったのよ』
『え…』
『その体にもう魂はない。だからあなたが使っていいのよ』
『使うって…そんな…』
『前に進んで、その子に重なるように座ればいいの。簡単でしょ?』
『でも…』
『チャンスは今だけよ。時間が経つと体が冷えて、もう使えなくなる』
『ホントに…これでお兄ちゃんに会えるの?』
桃香ちゃんは動揺した。
たぶんこれは、してはいけない事だ。しかし、愛しい人に会うためなら何だってする。もうどうなってもいい。
彼女は言われるままにした。
自分が少女の体に浸透していく…
ゆっくり立ち上がった。手を見た。温かい、血の通った、生身の体。
全く違和感はない。思い通りに動く。わたしの体だ!