この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
不倫のはて
第3章 雷鳴
気まずい雰囲気から
逃れようとカフェを
出ると
遠くから 雷鳴が
響いている。
真っ黒な雲が あっという間に
ひろがり すっぽりと
暗闇に包まれてしまった。
稲妻が昼間のように
一瞬光った その瞬間
ガラカラガッコーンと響き
大粒の雨が いきなり
降り始め 太陽で
焼けついていた アスファルトを
叩きつけている。
行き場を失ってしまい
戸惑っていると
マモルさんが
「ホテルに行こう!」
「えっ・・・ 」
大粒の雨が
二人を びっしょりと濡らし
服が素肌に 張り付いて
下着も透けてしまっている。
どしゃ降りの雨の中
マモルさんに 手をひかれ
二人で走った。頭も身体も足も
びっしょりで
全身から雨が滴り落ちている。
稲妻が ストロボのように光り
走る二人を 写し出す。
ひっそりとした駅裏の細い路地に入ると
時代から取り残されたような
ホテルがあった。