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不倫のはて
第3章 雷鳴


 
 気まずい雰囲気から 
逃れようとカフェを 
出ると
遠くから 雷鳴が
響いている。


 

 真っ黒な雲が あっという間に
ひろがり すっぽりと
暗闇に包まれてしまった。

 


 

 稲妻が昼間のように
一瞬光った その瞬間
ガラカラガッコーンと響き
大粒の雨が いきなり
降り始め 太陽で
焼けついていた アスファルトを
叩きつけている。




 行き場を失ってしまい
戸惑っていると
マモルさんが

 「ホテルに行こう!」
 「えっ・・・  」

 大粒の雨が
二人を びっしょりと濡らし
服が素肌に 張り付いて
下着も透けてしまっている。

 
 どしゃ降りの雨の中
マモルさんに 手をひかれ
二人で走った。頭も身体も足も
びっしょりで 
全身から雨が滴り落ちている。



 稲妻が ストロボのように光り
走る二人を 写し出す。
ひっそりとした駅裏の細い路地に入ると
時代から取り残されたような
ホテルがあった。



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