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不倫のはて
第4章 行雲流水

 
 マモルさんの待つホテルには車で来ていた。
家に向かって 運転する。
その間 ずっと考えていた。

マモルさんのこと 一度身体を重ねただけの
関係なのに
わかったふりして
心に傷を負い 寂しさを抱え
人の温もりに 飢えている者どうし
似た者同士・・・
なんて 思い込んで

私は どんだけ
おめでたいのだろう
バカなんだろ
何もわかってないのに


 こんな出会い系で出会っただけで
勘違いもほどがある。


 マモルさんの悩みは
私が 思っていたことと
全然違う事だった・・・・・
もし 言ってくれてたら
違っていたかも・・・・
 


 私は 夫と娘が待つ
我が家へ 帰る・・・
なに食わぬ顔をして
嘘を重ね
どんどん厭な女になっていく。


 妻としての 母としての
顔に戻して・・・・
身体の奥で燃え盛った炎は
静かになってきた・・・・。
だけと息を吹きかければ
簡単に火を吹くくらい
燻り続けている。




 
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