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不倫のはて
第5章 危険な出会い



 彼を 見上げた瞬間 
携帯で私を撮った。
『パシャパシャ』
ストロボが光った。


 彼は嬉しそうに 笑った。
「アッハッハ その顔いいよ。
惨めな顔が 煽るよ。アッハッハ」
乾いた声で 笑い続ける。



 「何を撮ったの・・・
写真撮ったの! 」 
写真撮られたら
そう考えると 頭の中が真っ白になって
何も考えられない。
恐怖で身体が震える。
不安で涙が ボロボロこぼれ
血の気が身体中から サーと引いていく。

 「さあね 撮ってねーよ。アッハッハ」

 「もう 嫌ぁ・・・・
もう 帰る。 
もう 止めて・・・」
怖い・・・・・

 「そんな口 叩けるのかよ。
アッハッハ」


 「やりに来たんだろが・・・ 
早く やれよ。アッハッハ」

 「オレの 上に乗れよ。アッハッハ」
彼の乾いた笑いを聞くたびに
目に見えない何か
恐怖を感じた。
彼は狂気に満ちた目で
笑っている。







 
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