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不倫のはて
第8章 交差する時
一方 陽子は・・・・
リビングの光景を
目に焼きつけるように
首をゆっくり右から左にまわす。
どこも キレイに掃除されて
カーテンの隙間から覗く
日差しがフローリングを
キラキラ輝かせてる。
夫の健介が 寛ぐソファ・・・
美鈴が テレビを観て
ケラケラ笑い座る椅子・・・・
エプロンの私が忙しそうに
キッチンで 料理する姿・・・・
昨日までの 家族の様子を
目に浮かべ
リビングがぼんやり
涙で 霞んだ。
私は コージから精神的に肉体的に
追い詰められ支配されていた。
コージには 恐怖を感じながら
行かないという選択肢がない。
行かないという
考えすらなくなってしまっていた。
コージから与えられる
苦痛と恐怖に
抗えない。
私は コージと会いに家を出る。
コージのメールで
ホテルグリーン 205
に車で向かった。