この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第6章 会社の同僚「蛇塚さん」
────「嫌でーす。」
はい、二人で呑みに来て事情を説明した結果。
即行で断られました。
一秒も考える素振り見せなかったよ。
「つか蛇塚さんて誰っすか?俺その人全く知らないんすけど。」
枝豆をいじりながら興味なさげに聞かれる。
それもそうか。
蛇塚さん毎回遠目で見てるだけで、
実際に話しかけには行かないもんね。
「白馬くんのファンだよ。ほら、茶髪の髪巻いてる可愛い子。目くりくりしてるの。」
「んあーはいはい、うん。…だめだ微塵もわかんねぇ。」
一応記憶を掘り返してはくれるものの、
全く思い当たらない様子。
白馬くん基本他人に興味ないもんなぁ。
「そっか〜…。じゃあどうしよう。わたし写真送るって言っちゃったよ。」
秘密にしてくれている手前、
何かしらその分のお礼はしたい。
それを白馬くんで返すっていうのもおかしな話だけど、
彼女の望みがそれだもんなぁ…。
顎に手を当て頭を悩ませていると、
その様子を見た白馬くんが妥協案を提案してきた。
「…じゃあこういうのはどうっすか?」
「え?」
彼はニヤリとこちらを向き、
楽しげに笑みを浮かべながら言葉を放った。
「一枚だけ写真を送ってもいい代わり、
ご褒美に先輩は俺とデートしてください。」
……。
「えっっ。」
おっと一瞬思考が停止しかけましたよ。
え、デート?
でーと??
まぁ確かにまだしたことはないけどさ、
にしたって…
「そ、それだけでいいの?」
私のその言葉に、彼がキョトンとする。
だって白馬くんのことだ。
条件を出すならもっと凄いことを言ってくると思ったのに、
デートとかちょっと可愛すぎない??
むしろ私も普通に嬉しいのだけど。
すると、白馬くんは何か考える素振りを見せ、
ニパッと悪意のない笑顔で答えた。
「じゃあデートからのラブホでハードにいじめるコースに変こ…」
「ああぁぁあぁあ!!わかった分かりましたデートしましょう普通にデート!!」
顔を真っ赤にして焦る私を見て、
クスクスと笑い出す彼。
だめだって…真面目にだめだって…。
通常で意識飛ばされるほどなのに、
更にハードとか普通に死ぬって……。
けど、私は相当変態になってしまったようだ。
心の何処かで、それを受けてみたい自分が1%…
いや、0.1%くらいいる…。