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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第6章 会社の同僚「蛇塚さん」




────「嫌でーす。」


はい、二人で呑みに来て事情を説明した結果。
即行で断られました。
一秒も考える素振り見せなかったよ。

「つか蛇塚さんて誰っすか?俺その人全く知らないんすけど。」

枝豆をいじりながら興味なさげに聞かれる。

それもそうか。
蛇塚さん毎回遠目で見てるだけで、
実際に話しかけには行かないもんね。


「白馬くんのファンだよ。ほら、茶髪の髪巻いてる可愛い子。目くりくりしてるの。」
「んあーはいはい、うん。…だめだ微塵もわかんねぇ。」


一応記憶を掘り返してはくれるものの、
全く思い当たらない様子。

白馬くん基本他人に興味ないもんなぁ。


「そっか〜…。じゃあどうしよう。わたし写真送るって言っちゃったよ。」

秘密にしてくれている手前、
何かしらその分のお礼はしたい。

それを白馬くんで返すっていうのもおかしな話だけど、
彼女の望みがそれだもんなぁ…。


顎に手を当て頭を悩ませていると、
その様子を見た白馬くんが妥協案を提案してきた。

「…じゃあこういうのはどうっすか?」
「え?」

彼はニヤリとこちらを向き、
楽しげに笑みを浮かべながら言葉を放った。



「一枚だけ写真を送ってもいい代わり、
ご褒美に先輩は俺とデートしてください。」



……。


「えっっ。」


おっと一瞬思考が停止しかけましたよ。

え、デート?
でーと??

まぁ確かにまだしたことはないけどさ、

にしたって…


「そ、それだけでいいの?」


私のその言葉に、彼がキョトンとする。

だって白馬くんのことだ。
条件を出すならもっと凄いことを言ってくると思ったのに、
デートとかちょっと可愛すぎない??

むしろ私も普通に嬉しいのだけど。

すると、白馬くんは何か考える素振りを見せ、
ニパッと悪意のない笑顔で答えた。


「じゃあデートからのラブホでハードにいじめるコースに変こ…」
「ああぁぁあぁあ!!わかった分かりましたデートしましょう普通にデート!!」


顔を真っ赤にして焦る私を見て、
クスクスと笑い出す彼。

だめだって…真面目にだめだって…。

通常で意識飛ばされるほどなのに、
更にハードとか普通に死ぬって……。

けど、私は相当変態になってしまったようだ。
心の何処かで、それを受けてみたい自分が1%…
いや、0.1%くらいいる…。
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