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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第6章 会社の同僚「蛇塚さん」




────「笑わないでね、そして馬鹿にしないでね。」


白馬くんの車で家まで送ってもらい、現在自宅ドア前。
今一度、彼に念を押しておく。

普通のワンルームのお部屋に笑うも何もないんだけど、
白馬くんの場合は別だ。
彼の家は次元が違いすぎる。


「笑いませんよ。俺そこまで性格終わってませんからね?」
「ホントに?」
「はい。」


…あれ。
なんかこれデジャヴな気がするけど気のせいかな?
まぁでも大丈夫か。意外と真剣な感じだし。


「…わかった。どうぞ、入って。」


彼を信じてドアを開けると。


「わーいお邪魔しまーンッフwwwwwwww」
「ねぇ!ちょっと!早速笑わないでよ!」


めっちゃ普通に笑ってくるじゃん!

顔覆ってるけど思いっきり肩震えてるからね?!
微塵も隠せてないからね?!

「いやだってww意外と女の子っぽい部屋してたからwww」


えぇ…笑うとこそこなの…。


「はいはいごめんね、女の子っぽくて。部屋も狭いけど我慢してね。」


靴を脱いで彼を上がらせる。

よし、部屋は散らかってない。
正直部屋の様子思い出せなくてドキドキだったんだよね。


「なんか、先輩の家ってあれですね。動物のぬいぐるみいっぱい。」

彼がキョロキョロあたりを見回す。
確かに、私の部屋ってぬいぐるみだらけかも。

「ふふっ、可愛いでしょ。ほらこれとか白馬くんにそっくり。」

そういって見せたのは、白い馬のぬいぐるみ。
…って、あれ、違うな。
そっくりというより名前がそのままなだけだコレ。

すると、白馬くんはヒョイとそのぬいぐるみを手に取り、
私の唇にトンとぬいぐるみの口元を押し当ててきた。


「えい、キス奪っちゃった。」


…まさかの行動に思わず身体が固まる。
すごい、キス魔はぬいぐるみになってもキス魔なんだ。
しかも真顔でやらないでよ、変に恥ずかしいじゃん。


「…ねぇ、じゃあ私に似てるぬいぐるみある?」

そっとぬいぐるみを退かしながら聞くと、
彼はあたりを見渡し、趣ろにベッドの方へ向かった。
そこから手に取って見せてきたのは。


「これ。」


た、たぬきかぁぁぁ。
うんまぁ自分も否定はできないけどたぬきかぁぁぁ。

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