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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第8章 初デート
私の頬を両手で挟んでムニムニされる。
良かった、護身術を習っておいて。
自分の身を自分で守れると、
こうも平和に(?)治まるのね。
蛇塚さんありがとう。
なんて、ほっこりしていたところ。
ぐぅ。
「あっ。」
突如、私のお腹の虫が鳴り響いた。
それを聞いて震えだす白馬くん。
「急にぐぅ…wwwぐぅってwwwなに先輩、お腹空いたの?ww」
「ァァァァもうしょうがないでしょ生理的なものなんだから!お昼食べてきてないもん!」
恥ずかしくて白馬くんのお腹を全力で殴る。
でも全然効いてない。というか腹筋が邪魔。
彼はケラケラと笑いながら、
なだめるように私の頭を撫でた。
「ごめんごめん、お昼食べてないならお腹空くね。何か食べたいものある?」
その言葉にピタリと手を止める。
食べたいもの…食べたいものか。
色々考えを巡らせた結果。
「……カツ丼。」
「カwwwツwww丼wwwwww」
正直に答えたのにまた爆笑された。
だってすごくお腹空いてるんだもん。
可愛い女の子みたいに「パンケーキ♡」なんて、
とてもじゃないけど言えない。
白馬くんは笑いを堪えながら(堪えきれてないけど)
私の手を優しく取った。
「じゃあ和食屋にでも行きますか。」
彼の言葉に、「うん」と笑顔で頷く。
私もそっと彼の手を握り返して、
私達は仲良くその場をあとにした。