この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第12章 兎と蛇


すると、不意に白馬くんが下を向いて、
一つため息を吐いた。


「はぁ、しょうがねぇ。あのままじゃ埒が明かねぇしとりあえず止めるか……。よし行けフリ。」
「白馬くんは行かないのね?!」


思わずツッコんでしまうも、
フリは「ハイデス〜!」と言って
元気に彼らの方へ飛んでいってしまった。

フリもそんな扱いでいいんだ。
むしろなんか嬉しそう。


「ほいほい喧嘩両成敗〜!華サンも仁クンも落ち着いテ〜!」


フリが二人の肩を押して、距離を取らせる。

それにより蛇塚さんが理性を取り戻したのか、
ハッとした表情で慌てだした。


「ご、ごめんなさいフリさん!はしたないところをお見せして!」
「いーえー。怒ってたらせっかくの可愛いお顔がもったいないデス。仲良く行くデスヨ〜。」


フリがなだめるように蛇塚さんの頭を撫でる。
それを見て眉間にシワを寄せるうさ。

さらにその光景を遠目で見ている白馬くんが、
なにか察したように目を細める。

うーん、情報量が多い。


「黒哉クン連れてきたデス!」
「よし偉いぞ。時間あんまりねぇし、早く移動しよう。」


フリの頭を撫でて褒めながら、白馬くんが行動を促す。

蛇塚さんの前で白馬くんが素をだしてるけど、
やっぱり彼女は気づかない。
顔を赤くしたまま、うさを睨みつけてる。


「……おい蛇。そんな見んなよ、地味に困るわ。」
「みっ、見てませんわ!誰が兎のことなんか!」


あ、まずい。
また言い合いが始まりそう……と思ったら。





「二人とも?」

「っ!」




白馬くんがドス黒い笑みを浮かべて制止させた。
王子スマイルの五倍くらいの圧力がありそう。

とはいえ、伝わってるのはうさだけ。
蛇塚さんはただの笑顔に見えるのか、
キョトンとした表情で白馬くんを見ていた。


「仲良くできるでしょ?大人だもんね?」

「おっ、おう当たりめぇじゃねぇか。な、蛇。」
「え?ええ、まぁ。」


蛇塚さんとうさが顔を見合わせ、コクリと頷く。

うさ、どれだけ怖い白馬くん見てきたんだろ。
ものすんごい怯えてる。

すると、白馬くんはいつも通りの雰囲気に戻し、
私に顔を向けてきた。


「よしじゃあ先輩、最初どこ行くの?」


あぁそっか。
みんなの意見を聞いて計画立てたの私だもんね。

バッグから手帳を取りだし、予定を確認する。

/269ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ