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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第3章 本物のヒーロー
白馬くんに急かされちゃった。
「あはは〜ゴメンナサイ、人の目観察するのつい癖で。」
外国人さんは頭をかきながら、困ったような笑顔で謝る。
そして、すぐに視線を平田くんに戻し、
裏表のない笑顔で彼に話しかけた。
「平田サン、あなたを傷害未遂の現行犯で逮捕シマス。彼女にしたことについても、署でしっかりお聞かせ願えマスネ?」
サーッと青ざめていく平田くんの表情。
反対に、笑顔でどんどん彼を追い詰めていく外国人さん。
「抵抗しても無駄デスヨ。あなたの行動はしっかり動画に収めさせて頂きましたノデ。」
取り出されたのは黒いスマホ。
そこには、先程ナイフで切りかかっていた映像が再生されていた。
なるほど、後ろから撮ってたんだ。
それを見て絶句する平田くん。
完全に気力を失ったのか、白馬くんはやっと彼の腕の拘束を解いてあげてた。
「18時32分、現行犯逮捕。」
外国人さんが手錠を取り出し、彼の手首に取り付ける。
信じられないといった平田くんの表情。
それはまるで、電池の切れたロボットのようで。
平田くんはただただ、その光景を眺めていた。