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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第3章 本物のヒーロー
驚き固まる私をよそに、
白馬くんは更に別の指示を出してくる。
次は何が出てくるんだろ…。
警戒しながら言われた場所を開けると、
これまた別の黒い機械が。
今度はさっきより大きめだ。
「これはなんでしょう…?」
「盗聴器です。」
盗!聴!器!
しかも当たり前のようにサラッと答えるし!
君は一体何者なのさ!スパイ目指してるの?!
というか、こんなものいつの間に仕込んだんだろ。
サイズは小さめだけど、そう簡単に仕込めるものじゃない。
怪訝な顔をして彼の顔を見つめると、
私の意図を汲み取ったのか種明かしを始めてくれた。
「昨日先輩が家に泊まったとき、先に風呂入ってもらったでしょ?その間にカバンに仕込みました。」
あ、そういえば。
その時の記憶を思い返すと、
確かに彼は「することがある」と言っていた気がする。
まさかそれが、盗聴器仕掛けることだとは思いもしなかったけど。
「…なるほど。それで終電を逃させてまで、私を泊まらせたがってたわけね。」
「そういうことです。職場だと怪しまれるし、家に招くのが手っ取り早いでしょ。
盗聴器を仕掛けておけば会話から様子がわかるし、もしものとき証拠にもなる。
まぁ、フリーデ…あの警官が動画撮ってたんで必要無くなりましたけど。」