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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第3章 本物のヒーロー
「スミマセっ、せんぱ、ちょ、ストップ!」
「もうすっごいビックリしたんだからね?!なんか覆い被さってくるし!服脱がされるし!変なとこ触ってくるし!」
首の跡つけるだけが目的ならやりすぎだもん!
揺らしながらひたすら文句をぶつけていると、
「え。」と彼が突然驚いた表情を見せた。
「俺キスマークつけただけで、それ以外は何もしてませんけど。」
思わずピタリと手が止まる。同時に思考も停止する。
二人して顔を見合わせながら、キョトンと首を傾げた。
「え…だって、え?ごめんって謝りながら跡つけたよね?」
「つけました。」
「そのあと服脱がしてきたよね?」
「脱がしてません。」
彼は念を押すように「脱がしてません。」ともう一度答える。首の跡は本物で、彼も付けたと供述してるけど、
それ以外はなにもしていない。
でもあの時確かに服は脱がされていて、
いろいろ手を出されまくった。
ここで記憶が入れ違うということは、つまり。
「────もしかして、キスマーク付けられたことに影響されて、そのまま夢見ちゃった…?」
それなら急変した白馬くんの様子も、
夢から目覚めたような感覚にも納得がいく。
あ、やばい血の気が引いてく。
私、白馬くんにかなりとんでもないこと口走っちゃったような…。
彼は私の言葉に一瞬目を丸くするも、
すぐにニヤリと意地悪そうな笑みを浮かべた。
「…先輩もしかして、俺とヤってる夢見ちゃった?」