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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第4章 自覚
すると、彼は「わかった」とでも言うように顔を頷かせた。
よし、大丈夫だな。
そう思い、そっと手を離すと。
「呼んだら締まったし。」
「アアアアアアアア!!」
もうやだこの人…とことん私をいじめてくる…。
そして楽しんでる…。
今めっちゃ楽しそうにクスクス笑ってるもん…。
一人顔に手を当てて途方に暮れていると、
白馬くんが私の頭をポンと撫でてきた。
「まぁ昨日はホントすみません。ちょっとやりすぎました。」
…うん、否定できないよ。
抱き潰されたといっても過言じゃないもん。
ただ、そこである一つの引っかかりが生まれた。
それは、そんなに抱かれたのに嬉しいと感じてしまったこと。
今もそう。
やけに心臓がドキドキするし、
目を合わせるだけで心が落ち着かない。
…薄々自分でもわかってはいたけどさ。
なんか今回のことで確信してしまった。
────私、白馬くんのこと好きだ。
「…ねぇ白馬くん。やりすぎたって思うなら、今日一つだけお願い聞いてくれる?」
「?はい、いいっすよ。」
白馬くんがキョトンとした顔で私を見る。
…申し訳ないけど、今回ばかりはお願いさせてもらおう。
私は布団を身体に引き寄せながら、
彼の方を向いてこう告げた。
「今日一日、一切私と関わらないでください。」