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堕ちる人妻
第1章 堕ちる人妻
 欲情の波に呑まれかけていた私でしたが、この臭いに戻ってきた理性がフェラチオを制止しました。肉棒を突き出されて、条件反射的に半開きとなっていた口を一旦閉じます。


「ねえ、シャワーを浴びない?」


 私はしゃがんだまま、上目遣いで言いました。これは体勢的にそうなってしまったのですが、この獣に上目遣いはマズかったようです。


 獣は、私が意図することに気づいて口端を吊り上げました。


「いいから咥えろ」


 獣が、充血して鉄のように固くなった肉棒を顔に押し付けてきました。


「――んっー!」 


 私は顔を背けました。粘つくガマン汁が顔中に付着します。亀頭から垂れる汁は私の卑しい汁と同じで、無限に湧き出てきました。そして私が顔を振って拒むほど、その摩擦で裏筋が刺激されて、獣はより強く興奮していくのでした。


 髪の毛を掴まれて、頭を固定されました。身動きが取れなくなった私が目を瞑ると、獣は私の鼻孔に亀頭を突き付けて、ガマン汁を擦りつけてきます。


 仄かに、ホルモンを刺激してくるようなガマン汁の香りを感じました。雄と雌がくっつき合うのに必要な媚薬のよう……。


 ふと、本能的に意識が緩んでしまいました。吐き気を催す臭いが目の前にあるというのに、堅固に閉ざしていた口元が一瞬、緩んでしまうのでした。


 その僅かな隙を、獣は逃しませんでした。


 ほんの少し開いた唇に、黒い肉棒が挿し込んできました。まるでタコの触手です。吐き出したくても亀頭に溢れたガマン汁が潤滑油となって、何一つ抵抗が出来ません。


 肉棒が口の中でガマン汁と唾液に浸されると、獣が「ああっ……」と溜め息混じりに声を洩らしました。私の側頭部を両手でしっかりと固定して、ゆっくりとピストンを始めます。


 前後する竿で口を塞がれて、鼻下から漂う臭いに嗚咽しました。しかし獣が頭を放してくれることはなく、私は両手を獣の太股に添えて、この強引なフェラチオに耐えるしかありませんでした。


 頭の中で、ジュポッ……ジュポッ……と液体に包まれた肉の音が響き渡ります。窄められた口が肉棒に圧力を加えているため、ピストンされる度に空気が外に押し出されてジュッポ……ジュッポとイヤらしい音がなるのです。
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