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第5章 　漏洩

　国家情報局より緊急通報を受けた首相秘書官・水谷が会議室に飛び込んできたのだ。

　「どういうことだね水谷君。落ち着いて説明したまえ」
　「情報局からの報告によりますと三村・霧島組の「性行為奨励、生殖推進」型性教育の『影絵』を何者かが撮影して、その動画をＹｏｕｔｕｂｅにアップ。
　テレビは「『エロ官僚達の饗宴』官邸を舞台に淫交三昧」とワイドシューが取上げている模様であります」
　「なに！犯人はどこのどいつだ」
　「そんなことより、対策を練ることが先決であります。いま、官房長官がこちらに向かっております」
　「問題は、影絵が実際に性交したのではないかとうい疑いに、マスコミの批判が集中しております」

　会議場は騒然。蜂の巣を突いたような有様。
　
　「まずい、三村君、君たちは本当にやったのか？」
　「もちろんであります」

　三村敬三は憔悴しきった表情で立ち尽くしていた。

　「やっぱり･･･、君の腰の動きはともかく、霧島君の喘ぎ声は、間違いなく本物だった」
　「総理、本人達の証言以外に、性交の事実を証明するものはないと確信します」

　首相秘書官・水谷が事態を隠蔽打開する方策を具申した。

　「ま、まさか、あの霧島君の絶頂の喘ぎ声まで録音されては・・・？」