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海猫たちの小夜曲
第2章 絶望の始まり ~海色のグラスと小麦色の少女①~
 ふざけた言いぐさに、あたしは覚悟を決めると、笑いながら腰を打ちつけてくる秀隆に、口にしたくもない言葉を絞り出す。

「……ううっ……あ、あたしの顔に……顔に……あんたの……せ、精子、かけて……」

「へへっ、よく言えました、っと。それじゃ、お願いどおりたっぷりと汚してやる。」
 そういうと秀隆はペニスをあたしから引き抜いて、あたしの上に馬乗りになり、破瓜の血に塗れたペニスを顔の前で扱き始めた。

「くううっ……出すぞ……出すぞ……」
 目の前で秀隆が激しくペニスを扱きあげ、あたしは左手で顔を押さえつけられた。
 そして、2、3回、ペニスの先がひくつくと、秀隆は、呻き声とともにドロリとした塊のような白濁をあたしの顔にほとばしらせた。

「嫌あああっ!!」
 あたしは、おぞましさに顔を背けようとしたが、秀隆はそれを許さず、あたしの頭を手で押さえて、容赦なく鼻先や口元に精液を浴びせかけてきた。
 熱を帯びた白濁が、たたきつけるような勢いで猛り立ったペニスから何度も放出されて、あたしの顔に降り注ぐ。
 初めて嗅ぐ、精液の青臭くて、生臭い匂いが鼻に抜けて、わたしは改めて秀隆に犯され、汚されたのだという屈辱感に打ちのめされた。


「ふう、えらく出たなあ……。おっと、まだだ。まだ、そのままにしてろよ。」
 そういうと、秀隆はあたしに馬乗りになったまま、脱ぎ散らかしたシャツのポケットからスマホを取り出し、白濁に塗れたあたしの顔に向けて、シャッターを切った。
「わかってるとは思うけど、今のことを、誰かに話したりすんなよ。この写真をネットにアップされたり、知り合いにばらまかれたり、そういうことをされたくなかったら、な。」
「くっ……」
 秀隆の言いように、あたしは唇をかみしめるだけだった。

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