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海猫たちの小夜曲
第5章 時間よ、止まれ ~海色のグラスと小麦色の少女④~
 だけど、あたしは、そこまで遥に突っ込んでいくことに気が咎めていた。
 結局、勇気のないあたしは、そこで話を切ってしまった。
「そ、そろそろ、寝ようか。多分無理だと思うけど、もし、海に出られるようなら、早起きして部屋にウェットスーツ、取りに行かなきゃなんないし。」
「……そうだね。じゃあ、お休み、望海。」
 そして遥は、間接照明の光を落とした。


 暗がりのなかで、あたしたちの会話が途切れて、風と大粒の雨が屋根を叩く音だけが部屋に響く。
「……けどさ、先生もわかりやすいよね。望海の告白はお断りしたくせに、結局、自分の「寝取られ」のことは打ち明けるなんて。」
 目を閉じようとしたあたしの耳に、ぽつりと遥の声が入ってきた。
「……わかりやすいって、どういうこと?」
 あたしは思わず、遥の方を向いた。

「先生は、少なくとも望海に興味があると思うよ。そうでなきゃ、わざわざ「寝取られ」のことなんて話すわけないもの。逆に言えば、望海のことを試してるんじゃないかな。だって裏を返せば自分の「寝取られ」を受け入れてくれるんなら、付き合ってもいいよ、ってことじゃない?」
「そっ、そうなのかな!」
 あたしは思わず起き上がって、遥の顔を覗き込んだ。

「わたしだったら、そう解釈するね。後は、望海自身が先生の「寝取られ」を受け入れるかどうか、でしょ。」
 それだけ言うと、遥は目を閉じて、タオルケットを深く被り直した。

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