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海猫たちの小夜曲
第6章 はじめての夜 ~潮風と白い素足の少女①~
 結局、わたしは余計なわずらわしさをしょい込むことを避けて、父についていくことを決めた。
 けれど、父は離婚が決まった途端、家も、都内から、八潮津という聞いたこともない田舎の漁村に引っ越すと言い出した。
 父はもともと、海辺の田舎暮らしにあこがれていたらしく、八潮津は、捕鯨の調査でよく行く港にも近いから、ということだった。
 わたし自身は、別に東京での生活にこだわりがあるわけでもなかったし、それならそれでいいや、というくらいの気持ちだった。大体、わたしの父は一度言い出したら、わたしが何か言ったところで聞きやしない。そのかわり、父もわたしに対しても干渉しない、というのが常だった。

 高校に上がった時に、親として言われたのも2つだけだ。いわく、
 
 補導されたり、警察の厄介になるようなことはするなよ、俺は呼ばれても家にいないぞ。
 恋愛はしてもいいけど、妊娠するなよ、俺はまだ、爺さんにはなりたくないからな。
 
 あっけらかんとした父の言いぐさに、なんだそりゃ、とわたしはため息をついた。
 父親がこれでは、わたしは非行に走るどころではなかった。

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