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海猫たちの小夜曲
第6章 はじめての夜 ~潮風と白い素足の少女①~

しかし、さしたる考えもなしに、この八潮津の高校に転校してきて、わたしは改めて自分の判断の甘さを痛感していた。
これなら母についていった方がよかったかもしれない。
まず、この街には何もない。映画のDVDでも借りようと入ったレンタル屋さんは、18禁しか置いてないし、新書で何か面白そうな小説を探そう、と思っても本屋もない。そういうのはネットで探すしかないのだ。
学校は学校で、クラスの女の子たちは地域密着すぎるうわさ話と、わたしにとっては心底どうでもいい恋の話しかしない。
中学校からの部活の延長で、水泳部に入ってみたのはいいが、室内プールじゃないので、オフシーズンの今はランニングと筋トレばかりで、何一つ楽しくない。
やっぱり、わたしにとって、この街もこの学校も、何もかもが退屈だった。
そう思うしかなかった。
少なくても、今のところは。
これなら母についていった方がよかったかもしれない。
まず、この街には何もない。映画のDVDでも借りようと入ったレンタル屋さんは、18禁しか置いてないし、新書で何か面白そうな小説を探そう、と思っても本屋もない。そういうのはネットで探すしかないのだ。
学校は学校で、クラスの女の子たちは地域密着すぎるうわさ話と、わたしにとっては心底どうでもいい恋の話しかしない。
中学校からの部活の延長で、水泳部に入ってみたのはいいが、室内プールじゃないので、オフシーズンの今はランニングと筋トレばかりで、何一つ楽しくない。
やっぱり、わたしにとって、この街もこの学校も、何もかもが退屈だった。
そう思うしかなかった。
少なくても、今のところは。

