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海猫たちの小夜曲
第6章 はじめての夜 ~潮風と白い素足の少女①~
 今日に備えて、わたしは、先生にPCを借りる風を装って、先生のインターネットの検索履歴を調べていた。もちろん、エッチ方面の、だ。
 それは、先生が普段、表に出さない牡の部分を探したてる行為で、わたしは妙な興奮を覚えていた。
 当然のように寝取られ関係のものが多かったが、それ以外では水着でセックスする動画が結構あった。考えてみれば、ダイビングの現場だとウェットスーツのインナーは水着なわけで、先生も、それなりに淫靡な妄想をかきたてられているらしかった。
 もしかしたら、先生は、望海のことも、そういう目で見ていたりするのだろうか。
 
 わたしから見れば、望海は自分の魅力に気付いていない典型例で、髪や服に気を使えば、確実に周りがチヤホヤしだすと思う。
 もっとも、望海本人に、そんな気がまるでない。  
 男の子の目線を意識して、流行りの服に大金をはたくくらいなら、新しいダイビングの機材でも買うほうがいい、というのが望海のいつもの思考法で、そういうサバサバしたところが、わたしと気が合っているところでもあるのだが。
 
 もっとも、先生が望海をそういう目で見ている、と考えても、わたしには、望海に対する嫉妬が不思議と湧いてこなかった。もちろん、この時のわたしは、望海が先生を好きだとは知らなかったけれど、例え知ったとしても、望海に嫉妬したりはしなかっただろう。
 先生には、寝取られという厳然とした壁があって、そこを超えるにはよほどの覚悟がいるのだ。あえてその壁を超えてでも先生が欲しい、という人がいるなら、その人はもう、同じ困難を超えて、同じ人を愛する同志のようにさえ、わたしには思えた。

 そして、その時のわたしは、望海がその同志になるとは、まるで思っていなかった。

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