この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
海猫たちの小夜曲
第3章 終わりなき凌辱 ~海色のグラスと小麦色の少女②~
 金曜日の授業が終わり、あたしと遥は2人で帰り道を歩いていた。
 あたしは例によってバイトに向かうところだったが、その日はたまたまプールの水の入れ替えで部活が休みの日だったので、あたしたちは途中まで二人で帰ることにしたのだった。
 
 ずっと気分が落ち込んだままのあたしにとって、遥が相変わらず明るく話しかけてくれるのは唯一の救いだった。
 あたしがひたすら暗くなっていても、その理由を詮索してくることもなく、普通に接してくれるのがありがたかった。

「ね、望海、新しい水着買ったんだよね? それなら、明日の夜にさ、やろうよ、例の水着勝負。先生の家で。」
 悪戯っぽい口調でおどけながら、遥があたしをつついてきた。

 だけど、あたしにはもう、先生に見せられる水着はなかった。
 叔父の欲望に汚され尽くしたあんな水着を、先生の前に着ていきたくない。
「……ごめん、遥。その話、なかったことにして。第一、あたしなんかが遥に勝てるわけないよ。」
 あたしは本当のことを隠して、愛想笑いを浮かべながら、遥に謝った。
「そんな、勝負って言ったって、ただの遊びだよ。そんなに構えなくてもいいってば。」
 そう言って、遥はあたしに笑いかけたが、本当の理由なんか、遥に言えるわけがない。
「ごめん、やっぱり駄目なんだ。……本当にごめん。」
 あたしはもう、ひたすら謝るしかしなかった。

「……わかったよ。けど、ここんとこ望海、全然元気ないよ。あんまり詮索するのは好きじゃないから、あえて聞かないけど、力になれることがあったら言ってよね。あたしと先生は、いつだって望海の味方のつもりだから。」
 遥はそう言って、あたしの手を握った。
 遥の白い奇麗な手からは、ほんのりと温かみが伝わってきて、あたしはともすれば、その温もりに甘えてしまいそうになった。
 
 だけど、従兄に犯された挙句、写真で脅され、叔父にまで犯されていることなんか、どうして遥に話せるだろう。
 少なくとも、あたしはそんなことに、遥や先生を巻き込みたくはない。

/178ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ