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海猫たちの小夜曲
第4章 冷たい海 ~海色のグラスと小麦色の少女③~

叔父と秀隆についての事実確認が終わると、叔母は、居間のテーブルに額を擦りつけるようにして先生に哀願してきた。
「あの、これからはわたしの責任において、こういう不始末はないようにいたしますから、なにとぞ、このことを、表沙汰にするのだけは……お願いですから……」
「……何か、あなたは第三者のような言い方をなさっていますが、あなたにだって責任はあるのですよ。望海さんが秀隆君のことで耐えかねて相談しても、耳も貸さなかったそうじゃないですか。」
「あっ……それは、その、わたしも秀隆のことが、児童相談所の方が出てくるほどの大事とは思っていませんでしたし……とっ、とにかく、これからは十分に気を配っていきますから!」
叔母は苦し気に断言したが、先生はあっさりと被りをふった。
「何だか、あなた方を見ていると、望海さんに対する罪の意識がまるで感じられませんね。まるで、児童相談所の人間が出張ってきたから、保身のために、あわてて取り繕っているように見える。馬鹿馬鹿しい限りだ。僕は、一介のダイビングショップの客で元から児童相談所の職員なんかじゃないっていうのに。」
先生は口元に笑いを浮かべると、あっさりと自分の正体を明かしてしまった。
「あの、これからはわたしの責任において、こういう不始末はないようにいたしますから、なにとぞ、このことを、表沙汰にするのだけは……お願いですから……」
「……何か、あなたは第三者のような言い方をなさっていますが、あなたにだって責任はあるのですよ。望海さんが秀隆君のことで耐えかねて相談しても、耳も貸さなかったそうじゃないですか。」
「あっ……それは、その、わたしも秀隆のことが、児童相談所の方が出てくるほどの大事とは思っていませんでしたし……とっ、とにかく、これからは十分に気を配っていきますから!」
叔母は苦し気に断言したが、先生はあっさりと被りをふった。
「何だか、あなた方を見ていると、望海さんに対する罪の意識がまるで感じられませんね。まるで、児童相談所の人間が出張ってきたから、保身のために、あわてて取り繕っているように見える。馬鹿馬鹿しい限りだ。僕は、一介のダイビングショップの客で元から児童相談所の職員なんかじゃないっていうのに。」
先生は口元に笑いを浮かべると、あっさりと自分の正体を明かしてしまった。

