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淫戯日記・恵子 ~続けてもいいですか~
第7章 再会
 音と光が近づいてくる。列車が目の前を減速しながら通り過ぎていく。光の洪水が左から右へとものすごい勢いで流れていく。ウィーというモーター音とキィーという金属音。列車の動きが急速に穏やかになり静かになると、やがて目の前の扉が左右に開く。明るい車内が二人を招き入れた。
 恵子が先に乗り、右手前のロングシートのほぼ真ん中に座った。それを見た連れの男が恵子の前に立つとジャケットを脱ぎ、二つに折ってそれを左腕に掛けた。恵子の右隣に座る。
「続き、やってもいい?」
とても軽いノリ、とても優しい口調。
 少し返答を考えいる間に、恵子は口元が緩んでしまった。なんだか滑稽だった。ノリ、という、よほど説明のつかないものが世の中にあるにはあるが、これこそがそのノリだったかもしれない。恵子は、首を右に向け男の耳元でとんでもないことを告白した。
「あのね・・・。パンツの真ん中、スリットで割れてるの。」
男は、ニンマリと微笑むと、
「エッチなんだね」
と揶揄(からか)った。
 久しぶりに電車のシートに腰を下ろすことが出来て、全身から力が抜ける。リラックスしていた。男は一度座り直し、ゆっくり左手にかけていた上着をたたみなおすふりで、恵子との間の隙間を埋め、その上に上着を被せた。肘を引くと向かい側の席からは、恵子と男の間の隙間が死角になって見えない。
 男は右手を自分の左腕の下を通して恵子のすぐ側面までのばす。上着の下を通しているから、周りからは腕組みをしているようにしか見えない。その手が恵子のワンピースの右足の裾をツンツンと引っ張った。
 恵子は太ももの上に置いていたハンドバッグを右ひざの先まで移動して両手でそれを持つ。少し右の踵を浮かせる。太ももの下に踏みつけられていたワンピースの布を自由にする。すっとスカート部分が脇からめくりあげられた。ハンドバッグで隠れて周囲からは見えないはずだ。乗客は誰もかれも、スマホを見たり眠そうにしていたりと、こちらに注意を向ける者がここにはいなかった。
 男の右手はストレスなく恵子の右の太ももの上に達した。そこに掌を置き上下に摩る。膝へと向かい、折り返して脚の付け根へと上ってくる。もう一度、膝へ、付け根へ。そして三度め、膝へと向かうと、その手のひらは膝の内側へと侵入してきた。指先が膝の裏まで達すると、そのまま脚の付け根へとゆっくり上ってきた。その先は・・・、股間。
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