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淫戯日記・恵子 ~続けてもいいですか~
第4章 追跡者
     1

クチュクチュ…
 いやらしい音を立て、苦悶の表情であえぎ声をこらえていた。
「…ん、んふ。」
息づかいが荒くなる。右手の親指で左乳首をコリコリ転がす。逆の手の中指は自分自身のピンポイントの性感帯を刺激する。
 終電まであと三時間余りの駅構内のトイレ、そのいちばん奥の個室……。
 事を終えると便座に腰を下ろした。そのままじっとしていると余韻に自分自身が溶けてしまいそうだ。ひくっ、ひくっ。身体は敏感になっている。糸を引く左の中指を陰部から抜き取りトイレットペーパーで拭う。更に陰部の愛液をゆっくりと二度拭き取った。
 水を流しパンティを腰まで上げると、一度だけクロッチレスのスリット部に右手を添えてみた。パンチングレースのストレッチ素材が心地よい。温もりが手に伝わる。スリットに沿って中指を立てると、いとも簡単に第一関節まで入ってしまった。中はまだ濡れている。
 もう一度ペーパーを短く切って右手を拭う直前、指先の愛液が糸を引いてきらりと光った。スカートを元に戻し胸元の露出が控えめになるよう着崩れを直す。
 個室の鍵を開け手前に開くドアを体を右に除けて引き開ける。どこにも視線がぶつからないよう、真っ直ぐ前だけ見て鏡の並ぶ洗面台へと向かう。トイレの空きを待っていたのはひとりだけだった。鏡の前ですれ違う。
 ファンデーションを取り出し覗きこんだ鏡の中の恵子の額には、汗が光っていた。ハンドバッグから取り出したハンカチで髪の生え際を押さえメイクを直した。
 喉がカラカラだった。
 パチン、とファンデーションを閉める音。最後に手を洗い、トイレを出てコンコースへと戻った。帰宅を急ぐ人々で、相変わらず左へ右へとごったがえす。目だけですばやく周囲を確認する。チェックするのは、壁にもたれてトイレから出てくるのを待ち伏せている、という風な男。しかしこの人通りでは特定は難しかった。むしろ人ごみに紛れよう。
 帰り道なら乗り換えホームは左側。それを知られたくないが故に、わざわざ別のホームへ向かう。
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