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淫戯日記・恵子 ~続けてもいいですか~
第1章 はじまり
     2

「―――どこまで行くんですか?」
「あ…、ば……。」
 その数文字を言い終わるのに、喉がカラカラで声にならない。
「一緒に降りませんか?」
 応じれば、その先に何があるかは想像がつく。ワンナイト…言葉が浮かんで直ぐその求めには応じられないことを伝えるために、今度は小さく咳払いをしてから
「そ、…れはいいです」
 首を横に二度、小さく振る。
 本当?と問いかけるように私の目の奥を探る。一五七センチの私の目線からは、長身の彼の眼差しまでは分からない。顔を上げようにも彼の肩までしか見ることが出来なかった。それほど密着している。
 そんな少しの間があった後、
「続けてもいいですか?」
と彼は尋ねた。優しい声だった。
 彼とは別の私の背後の誰かは既に、勝手にスカートのなかに差し入れた手のひらでお尻全体を包みこみ、押し込んでは指先を軽く握って引っ張り上げる、を繰り返す。そんな事よりも、
――続けても良いですか?
 その問いに答えなきゃ…。
 迷った。理由の中にあったのは、私はたった今降りる駅を告げている。まだまだかけられる時間がたっぷりあることを理解した上で、どこでどのようにエクスタシーに導くか、彼にはそんなペースを考える時間があった。承諾すれば、今以上に大胆に責められるだろう。このまま…彼に全てを委ねてしまったとしたら自分はどうされてしまうのだろう…
 熱くなる身体を抱え…、そして最終的に考え続けることを私は放棄した。躊躇いを抱えたまま、彼を信じてみることにした。
 ゆっくりと頷く。何をしているのだろう。今度は急に顔が熱くなるのを感じた。
 頷いた私に、彼は小さくありがとう、と言った、…と思う。混乱する記憶の中でたしかにその時、彼はそう言ってくれたと思える。

 再び動き始めた彼の右手には、もう躊躇いはなく、真っ直ぐ私のその部分に触れた。信じられないほど、そこは敏感になっていて、おでこを彼のワイシャツに埋めるように身悶えして快感をこらえた。優しく愛撫を続ける彼の手は、そこで向きを翻し指先の背中側で私の割れ目に触れながら上へ上へと移動する。
 やがて私の下腹部まで来ると、沿わせた指先を今度は右脚の付け根に伸ばした。中指と薬指でパンティラインを探る。と、一気に二本の指でそれをつまんだ。
 パンティを脱がすの?!
 咄嗟に身をよじる。
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