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淫戯日記・恵子 ~続けてもいいですか~
第4章 追跡者
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「すみません。お待たせしましたチョウさん。間に合いました?」
「ん?うん、まだまだ全然出て来ないよ。…良タゲじゃない。シゲ君知ってたの?」
 女子トイレの斜め向かいの柱の裏に張り付くようにして『長官』はトイレの入り口を睨んだまま言う。ハンドルネームが『長官』。だから通称チョウさん。シゲと呼ばれた小太りのスーツは大きな背中がはみ出さないように、少し離れて柱の後ろに回り込む。ここからであれば女子トイレの方角から直接は見えない。長官の問いかけに、小さく横に首を振り、
「いいえ。初めてですよ。あれはヤラれに来てるんでしょう。あ、…チョウさんトイレ大丈夫ですか?」
「また、そうやっておっぱらって独り占めする気ぃ?逃がしたくないんでね」
 小柄な男は皺だらけの笑みで応えた。刻まれた皺が余計に老けた印象を与える。駅構内の乗り換えのための北通路。改札へ折れる下り階段を通り過ぎてオンナがトイレに並ぶところまで追ってきた。『今のうちに自分も…』とシゲが男性用トイレに向かう間、独り長官はここで見張りを続けていたのだった。
「考えたんだ。さっきの、あの相方は待ち合わせ?」
「生マンっすよね?俺、あのにぃちゃんに完全に良ポジとられて、手伸ばして乳いくのがいっぱいいっぱいでしたもん。チョウさんはいいとこにつけてたじゃないですか。次は回して下さいよ。」
「それはさ、実力の世界だからさ…。あれなぁ、パンツTバック」
「マジすか?」
「ふっふっふ、うそうそ。おれがケツんとこ食い込ましてTバックにしといた。」
長官よりも、ひと回りは若いシゲは脂ぎった顔を不満でいっぱいにした。
「えー。なんっすかそれ。もぉ。マジ、OK娘?」
「通報してなきゃな」
「ないない。…ないっすよね。え?だったらココいたら…ヤバいじゃないっすか?」
 にやけ顔でシゲは右後ろを振り返り、自分の目で女子トイレの出入り口を見た。さっき入口にまで並んでいた女たちはもういない。
「ほんとに中にいるんですよね。長くないですか?」
シゲが言うと、長官がさらにあおって
「中出しされたんじゃないの?」
「さっきの、アレでですか?…えぇーマジかあのにいちゃん。もぉ…」
「それよりよ…」
長官が遮り、
「ループすると、思う?」
「そりゃぁ、まだ早いですし、もう一本行ける時間でしょ」
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