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淫戯日記・恵子 ~続けてもいいですか~
第4章 追跡者

深夜、副都心へ向かう電車の四号車。座席はほぼすべて埋まってはいるが、立っている客は五、六人とまばらになる。座席に座って隣からスカートの中を触るという手口は自分の専門ではない……長官はさっさとその考えを振り払うと、ポケットからスマホを取り出した。メールチャットソフトに着信メッセージ。シゲだった。
『声かけいきますよ』
意味がない…と、長官は思った。やめておけと窘(たしな)めようかとも思ったが、そんな柄でもない。考えているうちにそれも面白いかな、という結論に達した。
『ムリムリ』
とからかう。シゲはあわよくばホテルにお持ち帰りを狙ってるようだが、自分の流儀には反する。瓢箪からコマということもあるだろうが、そこは無関心を装い自分と若者との間に一線を画してみた。
『いいこと教えましょうか』
とシゲ君。スマホから顔を上げるとシゲ君はまっすぐオンナを見ていた目をこちらに向ける。つづきを送れと目配せする。
『ノーブラでしたよ』
と送ってきた。
隣に腰かけたオンナはずっとスマホの画面に何かを打ち込み検索している。そんなものだろう。セーターのピンクが目に飛び込む。その胸元は和服やバスローブのように襟を左右から合わせるデザインになっていて、合わせ目はみぞおち近くまで覗けた。ノーブラか…透けて見えるかと興奮気味に左右の乳首の辺りに目を落としたが、ボタンを留めていない白いブラウスが被さり確認はできない。
オンナがスマホの画面を消した。画面を覗き見ていたように思われるのは心外だ。長官は顔をそらし、スマホの画面に集中するフリで画面を切り替え、ついでに仲間内の掲示板サイトに新しい書き込みがないか確認する。オンナの方はスマホをハンドバッグに戻してもなお俯いたままだった。その横顔を覗き見る。見られるのが好きなのか?ノーブラなんだって?視姦されるのはどうだ…横顔と胸の谷間と交互に見た。感じているのが恥ずかしくて、それで顔を上げることが出来ないのか、それとも顔を上げて自分やシゲ君と目が合うことを避けているのか。こっちを向いてみろ。長官はテレパシーを飛ばすように横顔を、胸を、膝を、そして太ももを視線でなめ回した。
『声かけは後で』
とりあえず、それだけ打った。列車はまもなく山手線との乗換え駅に滑り込もうとしていた。
『声かけいきますよ』
意味がない…と、長官は思った。やめておけと窘(たしな)めようかとも思ったが、そんな柄でもない。考えているうちにそれも面白いかな、という結論に達した。
『ムリムリ』
とからかう。シゲはあわよくばホテルにお持ち帰りを狙ってるようだが、自分の流儀には反する。瓢箪からコマということもあるだろうが、そこは無関心を装い自分と若者との間に一線を画してみた。
『いいこと教えましょうか』
とシゲ君。スマホから顔を上げるとシゲ君はまっすぐオンナを見ていた目をこちらに向ける。つづきを送れと目配せする。
『ノーブラでしたよ』
と送ってきた。
隣に腰かけたオンナはずっとスマホの画面に何かを打ち込み検索している。そんなものだろう。セーターのピンクが目に飛び込む。その胸元は和服やバスローブのように襟を左右から合わせるデザインになっていて、合わせ目はみぞおち近くまで覗けた。ノーブラか…透けて見えるかと興奮気味に左右の乳首の辺りに目を落としたが、ボタンを留めていない白いブラウスが被さり確認はできない。
オンナがスマホの画面を消した。画面を覗き見ていたように思われるのは心外だ。長官は顔をそらし、スマホの画面に集中するフリで画面を切り替え、ついでに仲間内の掲示板サイトに新しい書き込みがないか確認する。オンナの方はスマホをハンドバッグに戻してもなお俯いたままだった。その横顔を覗き見る。見られるのが好きなのか?ノーブラなんだって?視姦されるのはどうだ…横顔と胸の谷間と交互に見た。感じているのが恥ずかしくて、それで顔を上げることが出来ないのか、それとも顔を上げて自分やシゲ君と目が合うことを避けているのか。こっちを向いてみろ。長官はテレパシーを飛ばすように横顔を、胸を、膝を、そして太ももを視線でなめ回した。
『声かけは後で』
とりあえず、それだけ打った。列車はまもなく山手線との乗換え駅に滑り込もうとしていた。

