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淫戯日記・恵子 ~続けてもいいですか~
第5章 掲示板
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 よーよ、と名乗るそのスレッド主の書き込みには、続きがあった。
 それによれば、ずっと恵子をつけ回していた二人組は、その後、駅で後を追いかけたが途中で見失った。そもそもこのスレ主自身が後を追い、見失い、そして二人組を牽制して退散したというのだ。
『その後も彼女を少し追いかけましたが見失いました。男たちも追いかけていたようで残念そうに隣のホームから降りていきました。ちらっと僕のことを振り返りましたが、今度は横取り勘弁してほしいです。
 たまに少し胸とかお尻とかを触らせてくれる女性は何度もいましたが、今回ほど露骨にノーパンでクリトリスやマ○コを触らせてくれる女性は初めて出会いました。また出会って痴漢できることがありましたらまたご報告します。』
 追いかけてくれたんだ。恵子は何とか返事を書いて自分の存在を知らせようと思いながら読んだ。また、どこかの電車で出会う事なんて、そんな偶然はたぶん…ない。
 しかし最後の一文を読んで、躊躇した。その最後はこう括っていた。
『まあ次は絶対お持ち帰りしてたっぷり調教してやろうと思います。』

 テーブルのコーヒーは、冷めかけていた。スマホから顔をあげ腕を伸ばす。ハチミツの入ったほんのり甘いコーヒーをふた口含んだ。
 それでも投稿ボタンを押したのは、これを書いている彼がここにあるような人には思えない…と感じたからだった。なんとなく彼のことを知っているつもりになっていた。
 手を引いたのは、そうか、警察官が同乗していたからだったんだ。疑う理由もないので、そうなんだと思うことにして、電車を降りてから追いかけてくれたのは、声をかけてくれるつもりだったからなんだ、と思った。そうしていたら。もし声をかけられていたら…。
『調教してやろう…』という言葉が、この時恵子の中でこだました。怖いよ、やっぱり。
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