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淫戯日記・恵子 ~続けてもいいですか~
第5章 掲示板
 暫くすると、何時の、どこからどこへ行く電車なのか、それはよく利用するのか、時間を合わせて待合せないか?という類の書き込みであっという間に五十個でいっぱいのコメント欄は埋まってしまった。
 これでおしまいか、と思う間もなく、恵子さん専用なる新しいスレッドが立ち上がり、いよいよ明日、具体的に電車で待合せて乗車する・・・というところまで話が進んでいた。
 土曜日の二十一時頃。場所はこの前と同じ、あの駅を指定した。

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 また雨が降り出した。
 掲示板では恵子と間違いなく出会うため、特徴や時刻をどうにか特定しようと書き込みが続いていた。掲示板を主導していた男はワタルというハンドルネームだった。
 その日、体験告白として恵子が書き込んだ掲示板には、一行で終わる短いコメントがいくつも並んだ。『何線使ってますか』『服装教えてください』『良かったら今度触りますよ。』『何時に乗りますか』『ヒント下さい』…。
 始めはまともに取り合う気はなかった。探していたのは待ち合わせの相手ではなく、耀司…自分にだけハンドルネームをメールで伝えてきた彼の名前がないかどうか、それだけを探していた。
 何か答えないと、スレッドがそこで終わってしまう。とりあえず、それらしいことを…耀司と乗った電車の事をそれとなく仄めかすようにして応える。
『胸は感じるの』『アナルはどうですか』
 ますます盛り上がる。軽いノリで、左の乳首が感じやすいです、アナルは経験ないけど興味はあります・・・などと話を合わせる。『明日はどうですか』。少しでも耀司の名前が出ることを期待して、土曜日じゃなければ電車に乗る予定がないと伝えて時間を稼いだ。
 ワタルが大体の計画をまとめた。次の土曜日、○○時過ぎ、△△駅から出る□□線。そうと決まると何人もの男が集まってきた。ワタルが『それじゃ僕が恵子さんの左側に立って、左胸を恵子さんが堪能するまで触りますよ』と書き込むと、シゲルと名乗る男が『俺も参加させてください。よかったらアナルを責めます』、さらに長官と名乗る男は『恵子さん、囲みますね。右側はまかせてください。』、太一は、『時間があればご一緒させてください』。
 あまりの盛り上がりに、素直に恐怖を感じた。ダメだ、こんなところにノコノコ出ていけるはずが無い。
『なんかすごい盛り上がったね。私、どうされちゃうの?ちょっと怖いよ。』
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