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淫戯日記・恵子 ~続けてもいいですか~
第6章 贈り物
 頭をうなだれ、左の肩にバッグを下げ左手に傘を持ち、スマホを持った右手をベンチの背もたれの金属の縁について、くねくねと不自然な格好でピクンピクンと震える恵子。かろうじてバランスを保っている。
 ぶぅーーうーーーぶぅーーーうーーーー…
パターンが変わる。
 強くなったり弱くなったり。それを繰り返す。それに合わせて恵子の腰も動いてしまう。強くなる瞬間、吐息が漏れる。
「ん、、ぁぁ。…ん、ぁあん・・・。」
右手のスマホがぶるった。新着だ。
『恥ずかしい格好して・・・そんなに感じてるの?』
 返事を返したいが、言葉が浮かばない。
 ぶーうーぶーっ。ぶーうーぶーぅっ。
 今度は断続的なパターンに変わる。その繰り返しは、本当に男に突かれているような間隔で、リズムに合わせて身体が無意識に構えてしまっているのが分かる。
 そして、止まった。構えていた身体が不意をつかれた。
「はぁ、はぁっ、はぁーーーっ」
 胸で大きく息をした。ゴクリと唾を飲みこむ。どうしたの?きっと、いきなり動かして反応を楽しもうとしているに違いない。近くにいるはず。やっぱりあの釣りの人があやしい?
 周りを見た。左を、右を。視界の端に何かを捉える。そこに見たものは目を疑うものだった。右奥の二つ隣のベンチの前に立つ白い傘が見えた。女だ。背の高い女の子。花柄のシフォンのスカート…いや、ワンピース。
 こんな時間に独りで?彼女ももしかして同じように呼び出されたコなのか?…考えたがそうでもなさそうだ、と思った。そのコがこちらを見た。目が合いそうになる。見てない、というフリをして顔をそむけたが、まだ視線を感じた。
 バイブは動かない。次の指示があるのだろうか?スマホ見なきゃ。着信メールを確認する。が、ない。それでもまだ視線を感じる。
 なんなの?と顔を上げて彼女の方を見た。微笑んだ気がした。彼女がその手に何かを掴むと・・・、
 ぶーうーぶーっ。ぶーうーぶーぅっ
 またしても、恵子の股間が暴れだした。
「んぁっ、・・・んん。うっ、ん、・・・ぃや。」
 声に驚いて、釣り人が振り返る。恵子は恥ずかしさのあまり顔を上げられない。ベンチの陰に隠れるようにしゃがみこむと傘の下に隠れた。


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