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淫戯日記・恵子 ~続けてもいいですか~
第6章 贈り物
「今日は来てくれてありがとう」
 と言いながら背中から抱き着くとウエストにしがみついた。か細い右手が、細い左腕が、恵子のウエストから伸びてへその前で交叉する。背中にYの柔らかな身体が密着する。頬を恵子の肩甲骨の間にうずめるY。
 やがてその細くしなやかな指先は、いつの間にか静かに恵子のキャミソールをたくし上げていた。気付くと素肌の上に直接Yの手のひらが触れていた。へその下からその手のひらが左へ右へ向きを変え、じらすようにみぞおちの方へと上ってくる、ヒヤリとする冷たい手の繊細な感触が心地よかった。
 恵子はバイブの振動にすら堪えることが出来ず、下半身は別の生き物に支配されたように腰が動いてしまう。その上さらにYに背後から抱かれ、まるでどうしていいものか分からずに、ただなされるがまま、そこでビクンビクンと身体を震わせているしかなかった。Yの両手はやがて左右の乳房にたどり付いた。大切そうに両手いっぱいで乳房を包む。そうして乳房全体に掌を這わせる。その度、四本の指が順番に乳首を通過する。なんどもなんども、ゆっくりと繰り返す。その度に四本の指が乳首を小さく弾く。その都度背中までビクンビクンと電気が走るように恵子の身体を刺激する。目を閉じ、眉間にしわを寄せ耐える恵子。
「んはっぁ、・・・ぁあぁっ、んはっぁ・・・」
 Yの指がなおも乳首を刺激する。遠隔ローターは黙々とクリトリスを責める。恵子の頭の中は真っ白になっていく。
「ねぇ、私のスイッチも入れていいよ」
とYが囁く。
 そうか…、そうね。訳も分からず半開きの目で夢中で右手の中を探る。リモコンのスイッチ・・・少しだけ冷静な頭が銀色のボタンを押して、と叫ぶ。カチッという感触が右手にあった。背後から、ぶぅーーーーーーという自分のバイブとは別の小さな音が聞こえ、Yの身体がピクンと反応した気がした。
「もっと、つ、よ、く…し。て。」
 甘えるような鼻にかかった声。今押したのとは別の方のボタンをいい加減に四、五回押した。途端にYの身体が固くなる。
「ぁあぁん…いぃ…」
 耳元で、恵子にだけ聞こえるような囁き声でYが喘ぎ声を漏らした。Yの手は掌の真ん中を恵子の乳首に合わせ、ゆっくり大きくグラインドするように回り始める。Yの吐息が恵子の後頭部から漏れてくる。
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