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淫戯日記・恵子 ~続けてもいいですか~
第6章 贈り物
 ユウリはこれ以上ないという笑顔で、いいよ。座ってお話しよ。飲み物買ってくるよ。コーヒー?何がいい?と尋ね、自販機の明かりに向かって駆けていった。フロントガラス越しにユウリが見えた。また、ちょっと悪戯して、ここからリモコンのスイッチ入れちゃおうかな、と思ったりもしたが、いじわる…かな、と考えて結局やめておいた。
 ユウリは自分の炭酸飲料と恵子のオレンジジュースを持って戻ってきた。はいっ、と缶ジュースを恵子に差し出すと、スライドドアを閉めてよじ登ってきた。
 フラットに伸ばしたシートの上に簡単なマットレスを敷いて作ったベッドの上・・・左に恵子、右にユウリ。ベッドによじ登ってきたユウリはペタンとお尻を付けて膝を曲げた横座りで恵子に向き合った。二人それぞれのスカートが花弁のように丸く開いて二人の女を各々飾る。その先からなまめかしい太ももが覗く。
 ユウリがリモコンを二人の間に置いた。
「休戦。」そういうと、ニコッと笑い、炭酸のプルトップを引いた。口を付けずに、恵子を眺めている。
「ほら、恵子さんも。」
「さん付けしなくていいよぉ。ケイコって」
「ほんと?分かった。…ねぇほら、リモコン置いて。飲み物飲んでる時に急に入れたら怒るからね」
 そうか、と納得する恵子。リモコンをユウリが置いたすぐ脇に並べて置く。同じ形で色違いのリモコンが二つ並んだ。
 それを確認すると、ユウリが缶に口を付けた。ほっ、と息を吐き、すごく喉が渇いてたんだと言い、飲んで、と勧める。ありがとう、御馳走になるね、と返し、プルトップを引き上げふた口、含んで飲みこむ。自分も渇いてたんだと気づく。
「けいこさん・・・あ、けいこは、どんな漢字?」
「めぐむ、に、こ」
ユウリは
「心っていう字が入ってると優しい感じ」
と返す。そうしてしばらくは、そんなたわいもない話が続いた。
「ユウリって、そういえば、どうかくの?」
「当ててみて。」
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