この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
恋人はスーパースター
第9章 婚約パ―ティ―は、大波乱
柚葉は、エドワ―ドとカインの周りをキョロキョロする。
「…柚…はぁ」
その仕草に、エドは、ため息をつく。
そして、周りの者に聞かれない為の配慮なのか、次からはフランス語で喋り始めた。
『潤に、会いたかった?』
柚葉は、目を見開いて戦く。
『ち、違う、パパには、もう二度と会わないって、決めたの!!!』
『バカだね、柚は…』
『わたしには、樹がいるもの…』
そんな柚葉に、エドは、ポンっと頭を撫でる。
『ああ、そうだね、潤は、柚のものじゃない』
泣きそうになって、柚葉は、エドに抱きついた。
『でも、今だけ愚痴らせて…』
『…ん?』
『パパとお父さんを独り占めに出来るママが、死ぬほど、羨ましい』
『はぁ…オレたちは、柚も樹も、愛してるのに…』
『…ごめん、お父さん困らせて、この事は、樹には言わないで…』
『分かってるよ、ほら、中へ入ろう?』
「うん」
それは、はたから見たら、久々に会った親子の再会場面にしか見えなかったかもしれない…
そして、エドワ―ドと柚葉が会場に入ると、マスコミが騒ぎ始めた。
何かが起こる予感がする。
.