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恋人はスーパースター
第9章 婚約パ―ティ―は、大波乱
「待って、一夏ちゃん、ボクとは結婚してくれないの?」
伸彦は、すがるように、一夏に言葉を投げ掛けた。
「…えっ?」
一夏は、困った顔をする。
そんな彼女にカインは、耳元でひそひそと囁く。
「気持ちを素直に伝える事は、大事だと思いますよ?それが自分の一生を左右する事なら尚更です。後悔しないように…」
彼に、背中を押された気がした。
(…確かに、カインさんの言う通りだ!!!)
やはり、親の良いなりになるのは、やめようと決心した。
そして一夏は、伸彦にきちんと自分の気持ちを伝えようと思った。
「あたしは、あなたとは結婚できません。好きな人がいます、それはあなたじゃありません!!!ごめんなさい!!」
深々と頭を下げた。
「…そ、そんな事は、許さない!!!」
伸彦は、顔を真っ赤にして怒りだした。
「一さま、引き際も肝心ですよ?今後、椿様に何かあれば、わたしどもが、容赦しませんので!!」
この世に、ジャックスホ―ド財閥に楯突く企業など、いるはずもない。
一、建設会社など人溜まりもなく潰されてしまうだろう。
「…うっ、ちくしょう…」
「では、失礼します。」
カインは、伸彦のことを一網打尽にして、その場から一夏を連れ出した。
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