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恋人はスーパースター
第9章 婚約パ―ティ―は、大波乱
一夏は、真っ直ぐ柚葉の所へ行く。
そして…一夏の存在に気がついた柚葉は、声をあげる。
「一夏!!!」
「柚葉!!!」
二人は、嬉しそうに抱き合った。
「良かった!!!ここに来られたって事は、婚約の件、上手く破棄出来たんだね?」
「うん、カインさんが、色々言ってくれて!!」
そこまで言うと、一夏は柚葉の隣にいるエドワ―ドの事を見上げた。
(うわ、薄暗くても分かる!!!すっごく綺麗な人だって!!!背が高くて、すらっとしてる!!)
「あ、あの、あたし!!!」
ドキドキした。
(隼人よりも、綺麗な人、初めて見た!)
「一夏ちゃんだっけ?いつも柚と仲良くしてくれて、ありがとう♪」
ドキン、ドキン!!
(素敵な声だぁー!!)
一夏は、エドに目を向けられて、心臓がバクバクした。
「い、いえ、こちらこそ、ありがとうございます!!!本当に本当に感謝しています!!」
「クスッ、可愛いね?」
(ぎゃあああ、可愛いって言われたぁ!!!)
一夏は、鼻血が出そうになった。
「オレは何にもしてないよ、ただ持ち前の権力を振りかざして命令しただけ、だよ?」
「ぎゃああん!!!!」
(なんて、謙虚な人なの!!!)
「良かったよ、一夏ちゃんが無事で!!」
何故か、クラクラした。
(おおお、王子さまみたいな人だ!!!!)
「ちょっと、一夏…!!大丈夫?」
柚葉に支えられ、ヒソヒソ言う。
「大丈夫!!柚葉のお父さん、なんか、スッゴいね?」
「確かに、スッゴい人かもね!!」
「かっこよすぎでしょ?いいなぁ…」
「よくないよ、究極のサディストだから、気を付けて…」
「嘘だ…全然そんな風には見えない!!」
「うちのお父さん、女性に優しくするふりが得意なだけだから、女は、ママにしか興味無いの!!!」
「えっ―!!!なんか、益々素敵♪」
その会話は、丸聞こえで、エドワ―ドは、苦笑した。
「柚?」
「ん?なに、お父さん?」
「余計なこと言わないで、恥ずかしいから!!」
「あはは、聞こえてた?」
「ああ、それより…」
「ん?」
「ここからは、彼らの出番だ、樹…いや、"N"の成長を見届けてあげな?」
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