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恋人はスーパースター
第9章 婚約パ―ティ―は、大波乱
ステ―ジの中央に、樹の姿がある。
ドンっという合図で、ソロのダンスを披露する。
力強く、龍が舞うように、手足を動かす。
柚葉が息を呑むのが分かった。
テコンドーのカタのような振り付けは、彼が考案したもの。
独特な世界観は、見るもの全てを虜にしてしまう。
…何故なら…
樹は、世界に通じるダンステクニックを持っているから。
一度も彼らのパフォ―マンスを見たことのない人間さえ、釘付けにし、樹のことを見惚れてしまうのは、当然だった。
樹のソロのダンスが終ると次は…
一夏は、ドキドキして、胸が苦しかった。
(隼人、お願い、出てきて!!!!あたしに気が付かなくてもいいから!!隼人のダンスと歌が聞きたい!!)
祈るように、目を瞑った。
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