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恋人はスーパースター
第10章 恋人はス―パ―スタ―
翌日、まだ一夏の引きこもりは続いた。
コンコン、母親が部屋をノックするが応答がない。
「―夏、そろそろ出て来なさい?」
「……」
「じゃあ、そのまま聞きなさい!」
「……」
「柚葉ちゃんが、来月からロンドンに留学する事になったらしいわよ?もう会えなくなるわね、残念だわ…」
バンっと、ドアを開ける。
一夏が涙を溜めて、母親に訴えた。
「やだ、あたしもロンドンに留学する!!したい!!」
「じゃあ、条件つきなら考えてあげます!!」
「何?」
「私達が認めた人と婚約してもらいます、これは絶対条件です!!!」
「…また、あたしを縛るの…?」
「そうよ、椿家にうまれた宿命だと思いなさい!!」
「……もう、どうにでもして」
一夏は、諦めて再び部屋の中へ閉じ籠った。
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